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2012年 03月 08日
カンボジアの再訪は次の出会いへとつながりました。
2月11日、都内の児童養護施設・あけの星学園を訪れ、私が出会ったオー村の子どもたちについてお話する機会をいただきました。あけの星学園ではここ数年、毎年この時期にワークショップをさせていただいていますが、カンボジアをテーマに行うのは今回が初めてでした。日本語を勉強しているオー村の子どもたちが読めるように、ひらがなでメッセージを書いてもらうワークショップを行いました。 「カンボジアってどんなとこ?」という導入から入り、アンコールワットなどよく知られたカンボジアと、ポル・ポト時代の虐殺の歴史や貧困などといった負の側面とを簡単に説明しました。そして、そんな中で暮らす子どもたちを私自身かつては「かわいそう」と思っていたけど、実際出会ったオー村の子どもたちの元気いっぱいで楽しそうに日本語を学んでいた様子を目にして、憐みだけの感情を抱いていた自分が浅はかに思えた、というような話をしました。写真や動画でオー村の子どもたちの様子を知ってもらったら、さっそくワークショップスタート。色画用紙に自分の手のひらをかたどってもらい、その中に自己紹介も兼ねたメッセージや絵を書いてもらいました。 あけの星学園の園生は思っていた以上に話に興味を持ってくれて、地雷や内戦についての質問もたくさん出ました。15歳の女の子は、カンボジアへの手紙の中で「ファッション関係の仕事で有名になる」との将来の夢を決意表明していました。17歳の男の子は、こちらで用意した色画用紙では足りなかったようで、後で自ら原稿用紙を持ってきて、1枚半の手紙(カンボジアの子が読めるように全部ひらがな)を書いてくれました。私はあけの星の子どもたちとは定期的にかかわりを持っていますが、今回のワークショップでは普段とは違う一面が見られたように思い、彼らの可能性を感じました。 今回園生に一番伝えたかったのは、自分の置かれた環境がどうであれ、明るく元気に毎日を過ごしているオー村の子どもたちの存在でした。オー村はじめカンボジアの人たちは「幸せは自分たちの手でつくる」という価値観のもとに過ごしているんだな、と感じました。園生も悩みや不安を抱える年代だと思いますが、オー村の子どもたちのように、のびのびと目の前の壁を乗り越えてもらいたいなと思っています。 ワークショップ終了後、先週ふたたびあけの星学園を訪れると、ある女の子が「教科書にカンボジアのこと載ってたよ」と報告してくれました。彼女が新しい世界に目を向けてくれたと知りうれしく思った瞬間でした。 (中島麻美子)
by hopeacc
| 2012-03-08 23:49
| ACCニュース
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