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2011年 03月 20日
3月11日、東日本大震災に見舞われた日本に、ACCがこれまで皆さまのご協力を得て支援活動をしてきたセルビアやボスニア、クロアチア、そしてカンボジアから心のこもったメッセージが数々寄せられました。
カンボジアの子どもたちに贈る「ともだち未来便」の現地協力団体、COFの皆さんは、あまり得意ではない英語で苦心しながら、一生懸命書いたに違いないメールを送ってくれました。そのたどたどしい英文の行間には、被災者の皆さま、日本のことを真剣に案じ、共に悲しんでくれている気持ちが滲み出ていました。 そしてセルビアからは、ACCが心理ワークショップ活動の支援をしているスメデレボ市近郊のオーラ難民センターで暮らす子どもたちが「日本のお友達」へのメッセージとして、絵を送ってくれました。ACCの姉妹団体、セルビアの「Zdravo da ste」が今回の震災の報に接して、日本に思いを馳せるワークショップをオーラで実施してくれたのです。送られてきた絵は、そのワークショップで描かれたものでした。その中のひとつを今回トップページに掲載致しました。 セルビアでも、この震災と被災された方達のことは連日大きく報道されていて、子どもたちも含めて多くの方々が衝撃とともに、日本のことを案じてくれています。また、被災された方たちがパニックを起こさずに、静かに耐えていらっしゃる様子をTVニュースで見て、人間の尊厳を深く感じ、敬意を捧げたいとの言葉も数多くありました。 そのようなメッセージの中から、「おばあさんの手」参加者のコソボ難民の女性達からのものを幾つかご紹介したいと思います。この方たちは1999年にコソボ紛争の空爆の中、命辛々コソボからブルニャチカ・バニャ市に逃げてきた難民です。 「皆さんのいたみを私達も知っています。皆さんを愛しています、そして皆さんがそれに耐え、闘っていくための強い心を私もまた支えていたいと願っています。私達は皆さんと共にいます。」 (スネジャナさん、 コソボ・ポリエ市出身) 「親愛なる日本の友人達へ、 今回の悲しい出来事を心から案じています。私達はそのような悲しい出来事が一人一人の人間に何をもたらすかを知っているからです。私達はあなたたちと共にいます、それは私達が困難といたみの中にいる時、皆さんが共にいてくれたからです。」 ジブカさん、 コソボ、プリズレン市出身) 「親愛なる日本の皆さん、 どうか前を向いて、心を強く。セルビアはあなた達と共にいます。私達が困難の中で助けを必要とした時、支援は日本から来たのです。」 (リーリャさん、 コソボ、オビリッチ市出身) こうしたメッセージにこめられた思いを、ACCはこれから長く心に留め、伝えられるよう、国内外で活動をして参ります。 以下の写真は先程ふれたオーラ難民センターの子どもたちが送ってくれたものです。 私はたくさんのあいさつと一枚の絵を贈ります(5歳の女の子) 太陽、友情、喜び、遊び、愛情、またすぐに会いましょう。たくさんの挨拶をセルビアの子どもから(13歳の女の子) 私はあなたたちを愛してます。ずっと一緒にいましょう。(10歳の女の子) セルビアと日本の友情はずっと続きます。(13歳の男の子) 今までにしてくれたことに心からありがとうを。僕はあなたたちを愛してます。(7歳の男の子) #
by hopeacc
| 2011-03-20 21:31
| ACCニュース
2011年 03月 20日
アルバニア系勢力とセルビア系勢力が戦った、1999年のコソボ紛争から10年以上経たコソボです。また2008年2月にはアルバニア系勢力による独立宣言もなされ、日本を含む75の国連加盟国がその独立を承認しています。次々に起きる新たな紛争の中で、コソボ紛争に関する私達の記憶も薄れている実状は否めないでしょう。しかし実際には、アルバニア系住民とセルビア系住民との確執は未だに続いています。人口的に圧倒的少数派のセルビア人は、陸の孤島のようにコソボ内に点在するエンクレーブと呼ばれる飛び地で、閉塞的な暮らしを余儀なくされています。
2月末、ACCはコソボのミトロヴィッツァ市の一般に「North-北側」と呼ばれる地域を訪れ、そこの大学で勉学に励むセルビア系の若者たちの話を聞く機会を持ちました。今、コソボに残り勉強しているセルビア人の学生たちはどのような思いでいるのか、お伝えしたいと思います。 今振り返る、紛争の日々はどうだったのでしょうか。 ミトロヴィッツァで生まれたヨバンは今24歳です。彼が私達のインタビューで真っ先に口にしたのは、「自分の心も魂もコソボにあると思っている。」という言葉でした。お父さんがミトロヴィッツァに紛争前まであった大きな金属工業の会社で仕事をしていたという彼は、今はアルバニア人地域となった「South-南側」のアパートで育ちました。彼にとってのコソボ紛争を象徴する記憶があります。それは99年の紛争時、3月24日から6月10日まで続いたNATO空爆の中を一時的にセルビア本土に避難する時でした。避難行を共にしていた彼の伯父さんが、コソボの境界を抜ける寸前に車を降り、その手で土を掴み、くちづけて胸のポケットにしまった光景です。それが1999年4月19日の出来事だったと鮮明に覚えているヨバンは、その記憶故に、「民族和解」という言葉は理念としてわかるが、心がまだ受け付けられないと語りました。また、ヨバンが今、まだ子どもだった紛争当時を振り返ってこれまでの道のりを思う時、一番強く心に浮かぶのは「自分には子ども時代がなかった」という思いだそうです。24時間空爆の恐怖に曝され、コソボに戻ってきてからも、両民族間の緊張状態を常に意識しながらの日々、紛争と共に子ども時代は終わったと語りました。それでもコソボの地を愛している、この地を去るつもりはないというヨバンの表情はかたく、強く、悲しく、また決意に満ちていて、心に深く残りました。 紛争が終わって10年以上を経たコソボで生きる青年の思いです。ひとの心が解けて、癒される道のりの長さを思わずにいられません。 一枚目の写真はミトロビッツァ市にある紛争犠牲者の方の慰霊碑です 2枚目の写真はミトロビッツァ市におけるヒアリングの様子です #
by hopeacc
| 2011-03-20 21:21
| ACCニュース
2011年 03月 20日
2月28日 カンボジア王国バンテアイミンチェイ州にあるコークソムラング小学校をACCのメンバー2名が訪れ、日本の「ともだち」からのプレゼントを同校及びスヌールコン小学校(バッタンバン州 昨年10月に教科書支援を実施)の児童に手渡して参りました。手作りの袋に詰められた鉛筆などの文房具、ぬいぐるみ、ミニカーなど、袋から取り出す度に、子どもたちの顔がほころびます。友情の絵手紙などと共に、子どもたちの宝物となることと思います。
大きな模造紙に思い思いの絵を描いたワークショップ、日本の舞扇を手に楽しく踊った「お扇子で遊ぼう」、この辺境の地にある小学校の子どもたちにとっては、すべてが初めての体験となりました。そしてその体験が、子どもたちのこれからの学びの中に、何らかの刺激を与えるものとなったことでしょう。 また「ひろしま・祈りの石国際教育交流財団」の助成により実現した400冊の教科書支援も、大きな意義があります。この国では政府の財政難により、数年来この学校に新しい教科書が配布されることがなかったのです。夢中になって教科書を読み続けている少女の姿から、「学び」に対する真っ直ぐな心が伝わり、教育環境整備という「ともだち未来便」が目指すものを、さらに推し進めていく必要性を感じました。教科書すら不十分という劣悪な教育環境の中で、自分自身とカンボジアの未来のために学び続けている子どもたちにとって、「ともだち未来便」は希望の光となっているのです。 遠路はるばる「自分の学校にも支援をお願いしたい」とACCに直訴するため、コークソムラング村までやってきた校長先生。このささやかな活動の噂が、辺境の地で教科書不足、文房具不足に悩む村々に広まっているのです。この校長先生の思いにACCはどう応えることができるのでしょうか。 多くの皆さまのご協力により、「ともだち未来便2010」をカンボジアに無事に届けることができました。本当に有難うございました。そして「ともだち未来便2011」の訪れを待ち望んでいる多くの子どもたちの声に応えるためにも、皆さまよりの物心両面にわたるご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。 #
by hopeacc
| 2011-03-20 21:19
| ACCニュース
2011年 03月 20日
昨年7月に大田区立大森第六中学校で実施した「風の船」。カンボジアの現状を学び、カンボジアの子どもたちに贈る「栞」を作るワークショップに参加した生徒たちは、その後も世界に向って心を広げているとのお手紙を、同校の五十嵐先生より頂きました。中には、その時の体験を綴った作文で、JICA主催の「国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト」に入賞した生徒さんもいらしたとのこと。本当に嬉しいお知らせでした。
日本の中学生が作成した120枚の「栞」は、「ともだち未来便」と共に、カンボジアの辺境の地にある小学校に届けられました。栞を受け取ったカンボジアの子どもたちに、「平和と幸せ」を願う中学生の思いはきっと伝わったことと思います。 ACCの「風の船」は、直接出会うことのない子どもたちの心と心を、作品を通じて繋いでいくのです。カンボジアの子どもたちの描いた手のひらの絵」に込められた感謝の気持ちを、大森第六中学校の生徒たちのもとに届けたいと思います。 #
by hopeacc
| 2011-03-20 21:17
| ACCニュース
2011年 03月 07日
事務局より高橋真人です、こんばんは。
今年度のセルビア、ならびにカンボジアへの派遣事業ですが、無事に終了いたしましたので、ご報告差し上げます。セルビア組、カンボジア組ともに「有意義だった」と言っている今回の派遣については、今後また報告会やホームページ、紙媒体などを通じて皆様にご報告できるかと思いますので、今しばらくお待ちください。 さて、外国へいってきたスタッフたちが帰国すると、一年が終わったんだなという感慨に襲われます。今年度も皆様の温かいご支援のおかげでACCは様々な活動・事業を実施することが出来ました。そのことに心より感謝いたします。そして次年度、更に精力的に活動をしていくために、スタッフ一同精進していく所存でありますので、引き続きご協力のほど、宜しくお願いいたします。 それでは、また。 #
by hopeacc
| 2011-03-07 01:12
| Young Hopes コラム
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